INTERVIEW

インタビューVol.9

<KYOTO>Sさま家族の3年目の暮らし

FAMILY

ご夫婦・お子様
ワンちゃん・猫ちゃん(3匹)

CATEGORY

一戸建て
リノベーション

DIRECTOR

Kazuto Yoshioka

DESIGNER

Wakana Miyanoshita

FAMILY ご夫婦・お子様・ワンちゃん・猫ちゃん(3匹)
CATEGORY 一戸建て
DIRECTOR Kazuto Yoshioka
DESIGNER Wakana Miyanoshita

密かに狙っていたという実家の隣の家が絶好のタイミングで売りに出されることに。
スクールバスをパートナーに実現したのは、
足場板の床やモールテックスのキッチンでラフに仕上げた吹き抜けと薪ストーブの家。
家づくりの感想は?住み心地は?素材の経年変化は?
たまに野生動物が山から下りてくるという自然豊かな場所での生活は?
引き渡しから3年経った今の暮らしを薪ストーブの火を囲みながらお伺いしました。

bus

ー お引き渡しから3年、こちらのお住まいで迎える3回目の冬ですね。まずは、スクールバスに依頼されるまでの経緯を教えてください。

妻)この家、私の実家のすぐ隣なんです。もともとの持ち主の方が別の方に貸しておられた家で、実はずっと前から「この家のロケーション、最高やのになぁ」って心の中で思っていて。ほんとにぼんやりとですが、いつかリノベーションして住めたらいいなと密かに狙っていたんです(笑)。そしたら偶然、借りてらした方が出ていかれることになって、持ち主の方から「手放そうと思うんだけど、買わない?」という話がうちの親に来て。

夫)それまで僕たちは賃貸マンションを転々としていて、ちょうど「家を買おうか」という話をしていた時期だったんです。

妻)それで、親からうちに話が回って来て、「うそ!?ほんとに!?買う買う!」って即答。すぐにスクールバスさんに相談に行きました。

ー スクールバスのことはどのようにして知ってくださったのですか?

夫)僕は最初コーヒー屋さんとして知っていたんです。

妻)わたしはリノベーションしたいと思って会社を探して、気になっていて。そしたら夫から今度このコーヒー屋さん行きたいねんって言われたところが、スクールバスさんで、ここリノベーションのところやん!てなって。この家が手に入るかもしれないというタイミングですぐに問い合わせしました。

夫)まだ本当に購入できるか確定していない段階だったのですが、「どんなことができるか一度話を聞きに行ってもいいですか?」って。

ー じゃあ、いろんなタイミングが合ってトントン拍子にという感じで?

妻)それがそうでもなくて、一度諦めかけたんです。この辺りが市街化調整区域というエリアで、さらに敷地が少し複雑に分筆されていたりして、再建築やローンの審査がものすごく難しかったんです。銀行に相談しても「この土地ではローンが組めません」って何度も断られて。

夫)地元の金融機関やJAにも断られて、もう無理なんだろうなと心が折れかけていた時に、スクールバスさんの不動産担当の方がすごく頑張ってくれたんです。隣が妻の実家だということも含めて担保としての価値を銀行に必死に説明して掛け合ってくれて。

妻)なんとかローンが通ったんです!

ー それはすごい。首の皮一枚繋がった感じですね。

夫)本当にそうで、あの時、担当の方が動いてくれなかったら、この家は実現していなかったと思います。普通なら無理ですねで終わる話だったと思うんですけど、本当に親身になって動いてくれて。

妻)そんなことも含めてなんか私たち「持ってるな」と思いましたよね(笑)。

bus

ー スクールバスに相談に行かれた時の印象なんかは覚えてますか?

夫)最初の相談の時から、「え、こんなことまでできるの?」っていう驚きの連続。自分たちの想像していたリノベーションの概念が180度変わる感じでした。

妻)最初にお伺いした時点で、「ここにお願いしたい!」って心が決まっていましたね。私たちの好きな感じをわかってくださるし、担当の方もおしゃれだし。他の会社も少し見たりはしたのですが、ここは直感で、スクールバスさんにお願いしようって。

夫)業務用のステンレスキッチンに興味があるとお伝えしたら、「こっちのほうが良くないですか?」とオリジナルのキッチンを提案してくださったり、こちらの要望をそのまま形にするのではなく、「それならこうしませんか?」ってプラスアルファで返してくれるのが楽しかったんです。

ー 確かにこのキッチン、かっこいいですよね。他にもこだわったところはありますか?

夫)絶対にやりたかったのは薪ストーブ。キャンプや焚き火が好きで、家の中でも火のある暮らしがしたくて。

妻)私は吹き抜けでしたね。お話しする中で吹き抜けが作れると聞いて、「部屋数が減ってもいいから絶対にほしい!」とお願いしました。あとは、犬と猫を飼っているので、動物たちが共存して楽しく暮らせる家にしたいというのも大きなテーマでしたね。前に住んでたマンションでは、リビングを通らないと奥の部屋に行けなくて、そこが犬と猫のバトルの場になっていたので、ストレスなく暮らせるようにしてあげたかったんです。

bus

ー 実際に3年住んでみて、薪ストーブのある暮らしはいかがですか?

夫)最高ですね。もう冬の暖房はほぼこれだけ。朝6時ぐらいに火入れをして、そのまま仕事に行って、帰ってきてもまだ家の中がほんのり暖かいんですよ。夜9時ぐらいに帰ってきてもまだ熱が残っていて。

妻)冬でも家の中ではみんなTシャツで過ごしています。たまにTシャツのままゴミを出しに行ったり、近くのドラッグストアに車で行ったりすると、まわりのダウンコートを着た人たちに驚かれたりしますけど(笑)。体の芯から温まっているので、そのまま外に出てもポカポカなんです。

夫)ただ、エアコンのようにすぐに温度調整ができるわけではないので、暑すぎたら窓を開けて調整したり、薪の準備の手間もあります。最初は薪の調達が大変で、薪屋さんにも「もうない」って言われたりして焦りましたけど、最近は賢くなって、シーズン前に3トンぐらいまとめて注文して届けてもらうようにしています。あと、掃除もちょっと大変かな。特に煙突の掃除とか。

妻)そう!一人の時だったんですけど、煙突の掃除をするために蓋を外そうとしたら、金具が外れて蓋が落ちてしまったことがあって。煙突の穴が開きっぱなしになっちゃったんです。手で押さえてないと、すすがボロボロ落ちてくるし、煙も出てくるし、火はついてるから熱いし、もうパニックで。夫が帰ってくるまで、必死で蓋を押さえて待ってました。「早く帰ってきてー!」って祈りながら(笑)。もし手を離したら、部屋中がすすだらけになると思って。

夫)帰ってきたら必死で煙突を押さえてて(笑)。結局、なんとかなりましたけど、あれは焦りましたね。後で業者さんに見てもらったら金具が緩んでいたみたいで。

妻)あと、2階の部屋で子供が寝ている時に、私が薪ストーブの匂いがするなと思って窓を開けたら、煙が逆流して入ってきてたこともありました。そういう失敗もいろいろ経験しながら、だんだん扱いに慣れてきた感じです。

ー ストーブでお料理などはされますか?

夫)引き渡しの前に薪ストーブ屋さんから銅の羽釜でお米を炊く方法とか教えてもらったんですけど、正直、あの日以来一度もやってないね(笑)。

妻)でも、今年はピザを焼くことにも挑戦しているんです。中に五徳を入れて焼くんですけど、これが難しくて。火加減が一瞬で変わるので、すぐに焦げちゃうんです。まだ練習中ですが、そういう「不便さ」も含めて楽しいですね。

bus

ー インテリアについても伺いたいのですが、足場板の床やモールテックスのキッチンもいい感じに経年変化してますね。

夫)古くなってもかっこいい家にしたかったんです。

妻)このテーブル、最初はもっとグレーだったんですけど、3年経って紫外線で少し色が抜けたり、日々の生活で油染みがついたりして、だいぶ味が出てきました。最初は「汚したらどうしよう」って気を使ってたんですけど、今はもう「これも味だよね」って。

夫)テーブルの表面がめくれてきた時、スクールバスさんに相談しようか迷ったんですけど、「まあ、これも生活の跡だし、このままでいいか」って。逆にそのラフさが気に入っています。熱い鍋を置いたり、水滴がついたコップを置いたり、気にせずガンガン使っています。

ー リビングの黒いエアコンも、空間にすごく馴染んでいますね。

妻)あれもこだわりましたね。THE家電みたいな白いエアコンを置くのが嫌で、業務用の黒いエアコンを見つけて「これを入れたい!」ってお願いしたんです。

夫)電圧の関係で変圧器が必要だったり大変でしたけど、この空間にはこれしかないなと思って。今は薪ストーブがメインなので冬はあまり使いませんが、夏場はこれ一台ですごく冷えるので重宝しています。

ー テーマにされていた「動物たちとの共存」についてはどうですか?

妻)それが、最初は2階は猫のスペース、1階は犬のスペースみたいに緩やかにゾーニングして、キャットウォークも作ったんですけど、結局、猫たちも薪ストーブの暖かさに釣られて1階に降りてくるようになって(笑)。

夫)冬場は薪ストーブの前が猫と犬の特等席になってますね。猫用にと2階もこだわって作ったんですけど、今のところ人間と犬が一番くつろいでいます。

ー 2階のランドリースペースも特徴的ですよね。

妻)共働きなので、家事を時短したくて。2階の吹き抜けに面した場所に洗濯機を置いて、そこで洗って、その場で干して、乾いたらそのまま横のクローゼットにしまうという動線にしました。

夫)僕は洗濯を早く終わらせてゆっくりしたいタイプなので、夜に回すことが多いんです。吹き抜けのおかげで空気が循環するし、薪ストーブの熱も上がってくるので、室内干しでも本当によく乾くんです。夜に干して、朝にはもう乾いていますね。ベランダも作ったんですけど、外にはほとんど干さないです。

ー 3年経って、生活スタイルに変化はありましたか?

妻)一番変わったのは、犬の散歩ですね。ここに来てから、この子が家の中でトイレをしなくなってしまって、雨の日も雪の日も毎日朝晩、外へ散歩に行くようになりました。前の家では室内でもできていたんですけど、環境が変わったせいか、完全に外派になってしまって。

夫)まわりが自然豊かなので、散歩中に鹿や野生動物に遭遇することもあります。最近は近くで熊の目撃情報もあったりして、ちょっとビビりながら散歩してますけど(笑)。この前も家の前で大きな鹿に遭遇して、二人で固まりました。

妻)でも、この窓から見える景色は最高です。京都市内を一望できて、夜景もきれいで。遠くには京都タワーも見えますし、夏の大文字焼きも見えるんですよ。何より、昔から住み慣れた土地で、隣には実家もあって安心感があります。

ー ご趣味の音楽や車についてもお聞かせください。

夫)2階のホールの壁にレコードを飾るスペースを作ってもらいました。昔から音楽が好きで、ライブやフェスにもよく行きます。最近はなかなか行けていませんが、YouTubeで新しいバンドを探したりして楽しんでいます。

妻)車もこだわって探しました。古いデリボーイが欲しくて、ネットで探していたら北海道で状態の良いものを見つけて。現車を見ずに「これだ!」って直感で買って、船便で送ってもらいました。

夫)家でも車でも、妻はピンときたら即決するタイプ。決断力と行動力がめちゃくちゃあるんですよ(笑)。

bus

ー リノベーションの打ち合わせ当時の思い出はありますか?

妻)とにかく楽しかったですね。毎週のように打ち合わせに通って、担当の吉岡さんやデザイナーさんと話すのが楽しみで。カフェで美味しいコーヒーを飲みながら、ああでもないこうでもないと話す時間が大好きでした。他の会社さんは「契約してください」みたいな圧がすごかったりしたんですけど、スクールバスさんはそういうのが全くなくて、本当に親身になってくれて。

夫)「こんなことできますか?」って聞いたら、「できますよ!」って返ってくるのが面白くて。自分たちの想像以上の提案が出てくるので、ワクワクしながら進められました。

妻)工事が始まってからも近所なのでよく見に来ていました。大工さんや職人さんもいい人ばかりで。父も隣からよく覗きに行っていて、「今日は断熱材が入ってたぞ」とか報告してくれて(笑)。完成した時は嬉しかったけど、打ち合わせが終わってしまうのが寂しくて、「完成してほしくない」って思うくらいでした(笑)。

夫)引き渡しの時も、みんなでワイワイ言いながら床のステンシルをやったりして。本当に「仲間」と一緒に作り上げた感覚でしたね。

ー 最後に、これからリノベーションを考えている方へメッセージをお願いします。

夫)僕たちは、キャンプが好きだったり、古いものが好きだったりして、多少の不便さも楽しめるタイプなんです。だから、メンテナンスが必要な床や薪ストーブも「楽しみ」の一つとして生活に取り入れています。スイッチひとつで暖かくなるエアコンも便利ですけど、手間をかけて火をおこす時間も豊かだなって。

妻)綺麗すぎる家よりも、傷や汚れも味になるような自分たちらしい家ができたなと思います。3年経って、床やテーブルも変化してきましたが、それも含めて愛着が湧いています。これからもっと植物を増やして、ジャングルみたいにしたいという野望もあるんです。猫が食べちゃうので対策が必要ですけど(笑)。

夫)自分たちの「好き」をしっかりと伝えて、それをプロが形にしてくれる。スクールバスさんとの家づくりは、本当に楽しかったです。もし迷っているなら、ぜひ一度相談に行ってみてほしいですね。カフェに行くぐらいの軽い気持ちでいいと思います。きっと想像以上の提案が待っていると思いますよ。

INTERVIEWER:松本直丈
ノウル株式会社・コピーライター。建築・インテリア関連の取材・執筆多数。現在、自宅マンションのリノベーションを検討中。

   
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