INTERVIEW

インタビューVol.6

<KOBE>Mさま家族の3年目の暮らし

FAMILY

ご夫婦・お子様2人

CATEGORY

一戸建て
リノベーション

DIRECTOR

Kenta Hioki

DESIGNER

Masami Yamaguchi

FAMILY ご夫婦・お子様2人
CATEGORY 一戸建て
PLANNER Kenta Hioki
DESIGNER Masami Yamaguchi

10年間過ごした福岡から地元・兵庫に帰ってくるタイミングで購入した
鉄骨造の3階建て住宅をヴィンテージスタイルのインダストリアル空間にフルリノベーション。
お引き渡しから約4年。コロナ禍も経て、暮らしはどう変化したのか。
また、今も変わり続けているというインテリアはこれからどうなっていくのか。
当時を振り返っていただきながら、ご家族の今を聞いてみました。

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ー こちらに来られたのはいつ頃になりますか?

妻)2020年の12月だったかな?4年半前です。その時はまだスクールバスさんもこじんまりとしたというと失礼ですけど、今みたいに有名な感じじゃなくて。神戸店ができた後ではありましたが、できて間もないという感じでもなかったと思いますが。

ー こちらに来られる前は?

妻)ここから5分もかからないところに住んでました。

夫)仮住まいです。その前は福岡に住んでて、こっちに戻ってくるタイミングで家を建てたいなぁと。その準備期間でひとまず暮らしてたという感じです。福岡には10年?11年くらいいたのかな。福岡にいる時から住みたい場所の目星はつけてて、子どもを何回も転校させるのはかわいそうなので、そのエリアの近くにひとまず家を借りたんです。

ー 最初から古い家を買ってリノベーションするイメージで?

夫)新築でもよかったんですけど、この辺りは全然土地がなくて。福岡では新築マンションに住んでいたんですけど、出来上がったものだし、自分たちの好きなようには出来なかったんですよね。やっぱり戸建てがいいというのはあったので、中古を探してリノベーションすることにしたんです。ここは妻のお母さんが見つけてくれて。ちょっとお店みたいなこともしたいと思っていたのもあって、特に鉄骨だからよかったとかではなくて、場所的にも広さ的にも条件に合っていたので決めました。

ー 購入されるタイミングではもうスクールバスと話が始まっていた感じですか?

夫)まだ購入まではしてなかったような…。

妻)ちょうど福岡のマンションが売れるか売れないかみたいな時だったと思うんです。

夫)売れるか売れないかで、お金どうする?とりあえず借りるだけ借りとく?みたいな感じで。それくらいのタイミングなので、まだ購入してなかったかと。結局その後に売れて、ここの支払いとぴったりだったんです。

ー 福岡のマンションの目処がつくくらいの時にお話が始まったということですね。スクールバスはどうやって見つけられたのでしょうか?

夫)ネットで検索して。スクールバスさんの他にも4社くらいお声かけしました。別のリノベーション会社さんと不動産屋さんに紹介してもらったところと、個人でされてる小さいリフォーム会社さんと。施工事例を見て、自分たちのやりたいことと近いところをチェックしていった感じです。

ー お二人でこんな感じがいいね、みたいな?

夫)全然、2人で話し合ったりとかは特になくて。僕が勝手に探して、妻がどうぞどうぞみたいな。

ー お二人とも好きなテイストがもともと同じだったんですか?

夫)あんまりお互いがこうとかはなくて。だいたいの好みは似てたので。この家の雰囲気自体はスクールバスさんからの提案で、やりたいこととか好きなものの画像をいろいろ見ていただいて、それを参考にプランニングしてもらいました。

ー 最終的にスクールバスを選ばれた決め手は何ですか?

夫)やっぱり施工事例もですけど、お店も含めた会社のイメージだったり。

妻)正直、えっ、みたいな会社もあったよね。結構お金払うのに、この人やとなぁみたいな。ちょっとおじさんおしゃれじゃないよねとか(笑)私は割と即決タイプなので、日置さんと1回お話しした時点でスクールバスさんしかないなと。

夫)私もそうですね。日置さんのお話ししやすい感じだったり、他と比べてトータルでよくて。お話しして、その帰り道でスクールバスさんにしようって決まってました。

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ー どんなふうにしたいというイメージをお持ちでしたか?

妻)汚い家がよかったよね(笑)あんまり片付けられないですし、物も多いし。

夫)そんな隅々まで綺麗にしてっていうタイプでもないので、綺麗な家というよりは、ガチャガチャした感じをイメージしてたかな。

ー ちょっとお店みたいなこともしたいとおっしゃっていましたが、奥様が作ってらっしゃるバッグのお店ですか?

夫)そうです。

妻)私はそんなにお店とか思ってなかったんですけど、「せっかくだから」って夫が割とグイグイ。「玄関をガラス張りにして」みたいな感じで。ちょっとそれはやめとこうってなったんですけど、玄関入ったところを全部土間にしたいというのはずっとあったので、じゃあ、そこに商品を並べてギャラリーっぽくしようということになって。材料なども多いし、作業部屋ももともとほしいと思っていたので、土間続きに作ってもらったという流れで。

夫)マンションの時は、妻の作業部屋がなくてリビングでやっていたので、みんなのいるスペースに物が溢れてしまっていたんですけど、作業部屋を作ってもらったのですっきりしましたね。

ー 2階LDKも希望されて?

夫)元々購入したとき間取りが、間仕切りがたくさんあって狭い感じだったので、間仕切りのないオープンな感じということだけお伝えして、あとはスクールバスさんに提案していただいた感じです。鉄骨ということでいろいろ制約があって、本当はこうやりたいけどできないみたいなこともあったのですが、アドバイスをいただきながらひとつずつ決めていきました。

妻)床を木とタイルで分けたいとか、建具に使いたいパーツとか、そんなことはお伝えしましたけど、間取りに関しては何ができるかわからなかったので割とお任せでした。あとは打ち合わせでちょっとずつ詰めてく感じ。写真をいっぱい送りつけて(笑)。こんな感じでって。それで最初に描いていただいたパースって言うんですか?その絵がめちゃくちゃ素敵で。もう、このまま作ってくださいみたいな感じでした。

ー 寝室内のデスクはご主人のものですか?

夫)そうです。コロナの時からなので、福岡にいるときからずっと家で仕事をするスタイルです。会社に行くとしても月に1回くらい。

妻)私もですけど、本当にずっと家にいますよ。ここの家に来てからほぼ家にいるので、めっちゃコスパいいですよ、この家(笑)。

ー お二人とも家で過ごすことが多いということですが、お家に対する意識は何か変化ありましたか?一緒にいる時間も増えたのでは。

妻)リノベーションして、ほんとによかったなと思いますね。お互い家にいますけど、スペースが仕切られているから、快適です。私は1階で作業しているので、子どもたちが帰ってきた時もおかえりと言えますし。

夫)私は3階にいるので、朝、上下に分かれたら夜まで会わない日も多いです。

妻)ほとんど会わないよね。(笑)私が日中はほとんど上に上がらないので。3時とか4時とか、子どもたちが学校から帰ってくるタイミングでちょっと休憩するくらいで、なんか食べたり飲んだり、塾のお弁当を作ったりしたらまた下りて作って。ほんとずっと作ってて。オーダーもあるし、イベントになったら100個とか200個とか持っていかないとだめなんで、ずっと作ってますね。あと、タイガースが好きで、6時以降は作業部屋で中継を観るので、本当にずっと下(笑)。

夫)私は私で、朝、子どもたちを見送ったら3階でずっと仕事をしてます。平日はずっとそんな感じです。いろんな人に「在宅ってどうなの?」って聞かれますけど、基本的に家が好きなので全然苦じゃなくて。結構集中できるんです。最初はワークスペース的な空間も提案していただいたのですが、服の量が多すぎて。しまうスペースを優先した結果、寝室の中に。

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ー 棚が増えてたり、玄関ポーチにステップがついてたり、4年前と変わっているところがありますが、これはご主人が?

夫)そうです。私が勝手に(笑)。

妻)もともとそういう家具を作ったりとかが好きみたいで、家具職人に転職しようかと言い始めたこともあるくらい。

夫)これまではマンション暮らしだったので、隣を気にしながらベランダでこそこそやってたのですが、今は割と本気でやってますね。

ー テレビが掛かっている壁はもともと窓だったと聞きましたが、これもご自身で?

夫)そうです。窓を埋めて、枠のサイズに合わせてテレビを買い替えました。木を組んで、断熱材を入れて、板を張って。壁紙は余ったぶんを置いといてもらってたのでそれを使って。 どれくらいの強度かと言われたら自信はないですけど、しっかり固定されてはいますよ。この棚なんかも自分で作りました。

妻)リノベーションをしていただいた時点で、なんでもできるようにとりあえず全部下地は入れておいてほしいとお願いはしてました。

ー この鉄骨の筋交いも4年前と違いますよね?

夫)もともとシルバーだったんですけど、塗りました。勝手に(笑)。

ー グリーンも増えてますが、これもご主人?

妻)最初は私が好きで増えて行ってたんですが、今は主人が。この階段の壁の写真なんかも私が知らない間にこんな感じになってて。

夫)こういうのが結構好きで。

ー 今も何か計画中のものがあったりするんですか?

夫)そうですね。キッチンの調味料のところの棚なんかは、前に簡易的に作ったんですけど、改めて鉄でちゃんと作りたいなと思ったままでできていない状態で。あと、ピアノカバーかな。前にピアノを載せるカウンターは作ったんですけど、剥き出しになっているんで、カバーもいるなって。

ー じゃあ、割とインテリアを楽しんでいるのはご主人のほうなんですね?

妻)絶対そうやと思います。私も好きなんですけど、日頃から考えたり、こだわりが強いタイプではないので。トータルで雰囲気がよければいいかなくらい。 大きな家具は結婚した時に買ったやつをずっと使ってますね。

夫)20年以上は使ってます。

ー お好きなものがずっと変わっていないんですね。4年経ってどうでしょう。素材の経年変化などは感じられますか?

夫)金属とかはくすんできてちょうどいい感じになってきたような。床は最初からラフな感じなので、どうなんでしょう。変わってますかね

妻)この床にしてよかったよね。全然気を使わずにがんがん使えて。

夫)本当に快適ですよ。ちょっとエアコンの効きが悪いとかはありますけど、その他は本当に満足しています。マンションでの生活と比べたらノーストレスですね。

ー お子様たちの様子はいかがですか?家の雰囲気も変わって、この4年間で変化があったんじゃないでしょうか?

妻)2人ともブレないですね(笑)。このラフな感じもあんまりピンときてないようで、なんかちょっと古いなぁみたいな。今もヴィンテージなものとかあんまり興味がないみたいで。夫)服は好きですけどね、家具とかは特に。そのうち興味持ってくれるのかな(笑) 下の子はインドアなので家がめっちゃ好きみたいですけど。家にいる時はずっとこのソファを独占してます。

夫)どっか遊びに行こうって言っても「嫌ー、家にいる」みたいな感じで。

妻)逆にお姉ちゃんは習い事をしているので週末もあまり家にいないですね。家にいたとしても自分の部屋にいることが多いかな。でもたまに友達を呼んで、泊まっていったりはしますね。リビングにたくさん布団を敷いて合宿みたいになる時もあります。今まではマンションだったし、あまり泊まりに来たりとかは出来なかったので。2階を広くとって本当に良かったなと思います。

ー ご家族それぞれが思い思いに楽しまれているのが想像できます。

妻)そうですね。家の中にそれぞれの居場所がちゃんとあって。

夫)みんな好きなように過ごしてますね。

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INTERVIEWER:松本直丈
ノウル株式会社・コピーライター。建築・インテリア関連の取材・執筆多数。現在、自宅マンションのリノベーションを検討中。

   
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